拝啓 井門義博です

拝啓 井門義博です

“ドレスデン蒸機祭”三日目

15年06月24日 19:20:00 | 海外蒸機
水沼先生のドレスデン蒸機祭レポート第三日目、最終日です。


第3日

 今朝は35型の重連が走る。
 日本でいえばC58というところだ。 今朝も松岡君は撮り鉄モード全開になっている。 鹿山、田柳ご両人と合流しドイツの撮り鉄達に混ざって午前中はこの列車を追っかけた。
DLの補機がないせいかもうもうと黒煙を上げてやってくる。 昼間にドレスデンへやってくるラインゴルトを撮りたかったが、35型重連の魅力に負けてこれを追いかけることにした。
 
 最初の撮影はタラント峠と呼ばれるところだ。 最初の築堤に松岡君がどっと登って行く。 あぜんとするばかりの速さだ、線路に到達した瞬間、3気筒のブラストが森中に響き 01 1066 が悠々と姿を現した。 なんと!時刻表には無いチャーター列車だ。 奥にはドイツテツ集団が何人もいた。 ファインダーに入ったのはまちがいなくさぞかし迷惑だったろうが彼らは罵声一つ浴びずに済んだ。 大人の国といわねばならない。

 しばらく待つと響き渡るブラスト音と共に、35型重連が現れた。







 列車が通過するとドイツテツ達は一斉に動きだして、車に飛び乗っていく。

松岡君撮影
 
 磐越西線あたりのC57追っかけとそっくりだ。 我々もこの‘撮り鉄’自動車レースに参加して都合4カ所で写真を撮った。















 午前中は雲一つない青空だ。 初日の唯一原型機が走った日にこの空だったらどんなによかったろう。


 
 お昼には機関区に戻る。 本日の夜間撮影パスがない鹿山さん達の手配とデトレフにお別れをいうためだ。



 博物館の前にはインダストリアルナローがゆっくり走っていく。



 名物 19型も今では静態になって置いてある。

 関係者と思われる老人に訪ねたところ、あちこち一緒にまわってくれて、最後に機関区詰所のようなところで遂にチケットを手に入れた。

 ふと見ると 01 204 の銅板がある。 01 の中でも動態保存機として大事にされていた1台だ。 ザールフェルドで1980年に私の見た原型機はこの 01 204 だけだった。




1976-07-25 01 204 D378【Istropolitan】Dresden Hbf 雰囲気が近い写真! 井門義博

 今は小さな博物館に売られ、消息もはっきりしないらしい。 何とか逢いたいがかなえられそうもない。 機関車の運命も人の運命に似ている。 増田、井門さんがドレスデンで追いかけた 01 は10両を少し超える数だったろうか。 1980年にエースだった 01 204 はどこかで朽ちかけている。

 そのうち 01 118 は本線を走り続けている。 01 066 はボイラー代わりで余生を過ごしていたが奇跡の復活を遂げた。 この2両のみが動態保存で 01 137 はこのドレスデンに残ったがここしばらくは火がはいっているのを見たことはなくこのまま静態保存と思われる。

 午後は再びエルベ川沿いに向かう。



 松岡君は昨日の写真のピントが合っていなかったらしく、この晴天にリベンジを狙い、同じケーニッヒシュタイン駅付近の丘に登った。 今回の私はただ彼について行くだけだ。 

 遠くから汽笛が聞こえてきた。 快晴と思っていたが小さな雲が上空にさしかかり、視界が暗くなり少々あわてるが、それも一瞬のことでまた快晴に戻った。



 降り注ぐ太陽を浴び 01 509, 35 1097 の重連が通過していった。 01 509 は最後まで煙は全く出さずで、一回り小さい 35 が盛大に煙を上げていた。

 今回のツアーはまずまず晴れに恵まれてこれにて終了、テツの神様は味方してくれたらしい。



  明日からフランクフルトで検討会、翌日はミュンヘン大学で会議が待っている。 皆に別れを告げドレスデン空港へ向かった。



35形について;

ドイツのC58と言ってよさそうな1-C-1プレーリー機です。

戦争の激化で増産が捗らなかった23形は2両で製造を終わり、東西ドイツでそれぞれ100両余のモデルチェンジ版23形が作られました。 この35-10形はその東ドイツの23-10形で1956年(私の生まれた年)が製造初年という妙に新しいカマです。
C63みたいなものです。

増田・井門組はドイツの9600と言うべき58形(1-Eデカポット機、特に狙いは3000番台となっていないカマ)を狙いに行き、そこで多数の35-10と遭遇しています。

水沼・松岡組が35形を撮ったのはドレスデンの南ですが、増田・井門組が39年前の1976年に撮った Döbeln(デーベルン)はドレスデン~カールマルクスシュタット(現ケムニッツ)線を挟んだ北側、ほぼ真西30㎞程のところに有ります。

35 1030 1976-07-25

35 1045 1976-07-25

35 1030 の牽く客車列車が発車。 1976-07-25(実は 01 204 の写真と同じネガで日付も一緒なんです・・・3000番台ではない58が撮影できたのはこの2日後です)

我々はこの地域(このデーベルンHbfの地下通路だったかも・・・)で警官に呼び止められました。

いつもの緑色っぽい制服の Volkspolizei ではなく Schutzpolizei を名乗りました。 警官が言う趣旨は
「君達は昨日はXXXXXに居たね、いつも見張っているからね」
ということでした。

その警官との接触後はまことにいや~な気分が続きました。

今にして東ドイツは暗かったですが(蒸機が元気だったからか?)なかなかすばらしい世界だったような気がします。 あの地獄はご免だという意見が大半かもしれませんが、今が幸せかどうかもよくわかりません。

すみません、僕らには天国でした。





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